島唄プロジェクト2020年4月の放送は かんつめ節
島唄ラジオ収録に行ってきました。
4月の放送は、奄美大島で歌われている「かんつめ節」のご紹介です。
「かんつめ」とは、1815年頃に奄美大島宇検村須古に実在した18歳あまりの美しい娘の名前、この歌のヒロインです。
地域によって発音が異なり「かんてめ」「かんちめ」「かんつむ」「かんてぃむぃ」「かんとみ」等と呼ばれます。
この伝説はオペラにもなったそうで、その題は「かんとみ」。
「かんつめ」は実家の貧しさゆえ隣村、宇検村名柄の豪農にお金で身売りにされた奉公人で、奴隷にも等しい身分の家人(ヤンチュ)でした。
近隣の歌上手な岩太郎という青年と恋仲になり、度々密会していたところ、その事が主人夫婦の耳に入り、罰としてひどい折檻を受け、かんつめは自ら死を選んだのです。
この事があって以後、主人の家では、親族がハブに咬まれたり、変死が相次ぐ等であっという間に次々と没落していきました。
ヤンチュ故に恋の自由を奪われ、若き乙女の死を弔う為に、彼女が生前好んで歌っていた草薙ぎ歌(飯米取り節)が「かんつめ節」の元だと言われています。
名柄の老人会は「かんつめ」たちの思い出の場所と考えられるところに、「カンツメ之碑」を建立している。
エー かんつめや名柄 岩加那や真久慈
ヤーレイ 恋路隔めとぅてぃ 思めぬ苦てぃさ
ヤーレイ 恋路隔めとぅてぃ 思めぬ苦てぃさ
訳
かんつめの村は名柄 岩加那の村は久慈
二人の恋路は隔てられているが 思い大変深く苦しい
夕べがでぃ遊だるかんつめ姉ぐゎ
ヤーレイー 明日ぬ宵からヤーイ 後生が道に御袖振りゅり
ヤーレイー 明日ぐゎぬ夜からや 後生が道に御袖振りゅりダンショダンショヤ アワレナヨーダンショー
訳
夕べまで一緒に遊んだ愛しいかんつめ 明日の夜になると
あの世へ続く道筋で別れの御袖を振っているよ
この歌は、かんつめの非業の死を弔うために歌われたものです。
放送は
4/24 金曜 13:00~13:30 神戸FM MOOV 76.1
4/27 月曜 18:05~18:35 西宮さくらFM78.7
どちらもサイマル放送で聴く事ができます
PC、スマホでどうぞ!
■ 神戸FM MOOV PC
http://csra.fm/stationlist/#Kinki
■ さくらFM
http://www.jcbasimul.com/?radio=sakura-fm
■ nada official web site
http://nada.dicek-for.me/
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